食卓の旅

2011年9月15日 | 日々の味わい |

食べ物には、それぞれに
さまざまな思い出がある。

Aさんにとってのプンパニッケル
は、懐かしいものだった。幼少期
の思い出がたっぷりと詰まってた。

Hさんにとってのクネッケも、
イタリアにお住まいだった頃の
様々な思いが蘇るようだった。

私にとってのそれらは、化学物質
に過敏になって、食べられるもの
を必死で探していた時に出会った
ものだった。

ドイツパンやクリスプブレッド
は、添加物を含まずに日持ちが
して買い置きをしておけたから
家に、職場に、時には鞄に入れ
て安心だった。

添加物の唯一の利点は、
(消費者にとって)
日持ちすることだろう。

しかしながら・・・

添加物を使わなくても日持ちの
する食べ物は、たくさんあった。

私達の国にも、海を越えた国々にも。

久々にお会いしたコルンボードのマダムは、
私の顔をしげしげと見つめ、アナタ本当に
お元気になられたわねぇ・・・とおっしゃった。

そういえば、まだあの頃はアレルギー反応の
心配が多くあって、食べる事に臆病だった。

それでもマダムが優しく手渡して下さった
トナカイのサラミとか、分厚いビスケット
とかを頂いて美味しい!と思って食べる事
の楽しみと喜びを少しずつ思い出していた。

知らない国の人達の生活や食卓の話を伺い
ながら頂くアレやコレやは、格別だった。

しばらくお酒も飲んでいなかったけれど
いきなりアクアビットを飲んでも、少し
クラクラしたくらいだから結構お酒には
強かったことも思い出した。

行ったことのない国の人達の生活を
想像しながら色々な人達とのお話を
思い出しながらしみじみと味わう。

そして、アナタ本当にお元気になられ
たわねぇというマダムの声が心に響く。

おかげさまで・・・と思いつつ

私は美味しいご飯と人の優しさや温もり
を頂いて元気になったことを噛みしめる。

食べ物の来た道を知ることや
人とのつながりを感じることは
心を豊かにそして強くするのだ
とつくづく思う。

私にとっての非常食であるはずの
クネッケをついつい食べたくなって
しまう事に・・・ちょっと困っている
今日この頃。